ピカチュウの「でんげき」なみのまぶしさだった。横浜駅からそのまま、地下道で直結するマルイシティ。7階までエスカレーターで上がり、MINT横浜店の前に立った時の第一印象である。そして、最大32人が大会に参加できるスペースを併設していることもあり、MINT他店舗より広い店内。入口でまず、来店者を迎えるのは、「ポケモン」カードの棚だった。
横浜駅西口の店舗から、東口のマルイシティに移転して10か月を迎えた。6階の仮店舗で2か月間、営業してから7階の現店舗に。その間に、五十嵐直樹店長の意向で店内のレイアウトもどんどん「進化」していった。
客層はカップルや子供連れのファミリー、そして、子供たちが増えた。上階に「ポケモンセンター」があり、マルイシティがアニメ関連のイベントを積極的に開催していることが起因している。「ポケモンセンター」は入場制限を実施しているため、整理券を配布され、入場するまでに待ち時間が発生する。その待ち時間に、MINT横浜店を訪れるお客様も多い。
「ポケモンセンターの存在もそうですが、次に何(の流行)が来るのか、外的な要因も常に気にしています」と五十嵐店長。「ポケモン」やキャラクターカードに力を入れるのはそのためで、とにかく、適応力や順応性が高い印象だ。

ベイスターズのシングルコーナー

マリノスのシングルコーナー
もちろん、さまざまなプロスポーツチームが存在する横浜という立地条件もあり、NPB横浜DeNAベイスターズや横浜F・マリノスのシングルカードが並ぶ棚があるほか、地元チーム以外のスポーツカードにも力を入れている。数量こそ限定されるがNFL、NHLなどあらゆるスポーツのボックスが入荷する。
「ポケモン」だけでなく、ゲームカードにも強い。「マジック・ザ・ギャザリング(MTG)」のプレミアム店舗になっており、前述のスペースでは毎週月、木、金、土曜日にMTG、火、水、日曜日にポケモンの大会が開催される。21時まで営業しているため、平日の夜は社会人のお客様も多く来店する。「ウォーハンマー」やボードゲームまで取り扱う。
人気のジャンルは➀MLB➁NBA➂NPB➃MTG➄ポケモンの順で、最近は海外サッカーの人気が上がっている、という。店内の壁面いっぱいのシングルカードの品ぞろえも各ジャンルでバラエティに富み、FCバルセロナのペドリこと、ペドロ・ゴンザレス・ロペスの44万円のルーキーカードがサラッと並んでいるなど、見ていて飽きない。
広い店内でも週末は来店者でいっぱいになる。ゲームカードの大会に加え、買取の申し込みも多いため、スタッフはMINTの他店舗に比べ2倍の10人が所属する。
五十嵐店長の方針で、すべてのお客様に平等公平で、優しいショップを目指している。そのため、カートンからのボックス選びなど、他のお客様が見ていて不愉快さを感じたり、迷惑に思う行為は禁止されている。
「これまでのカードショップと言えば、初心者、ライト層の方には敷居が高いイメージがあったと思います。だから、誰が来ても入店しやすい、分かりやすい店にしたい」と五十嵐店長。そのためにもキャラクターカードにはさらに力を入れ、MINT店舗ではナンバーワンを目指すという。
話題のNHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の名セリフに「日なたの道を歩いていく」がある。すべてのお客様に、すべてのトレカのジャンルに、フェアなMINT横浜店は暖かく、まぶしい。その姿勢はまさに「日なたの道を歩いていく」カードショップである。

五十嵐直樹店長
トレカジャーナル編集部