スペイン1部リーグのレアル・ソシエダは7月17日、レアル・マドリーから日本代表MF久保建英を獲得したことを正式に発表した。現地紙によれば、移籍金は650万ユーロ(約9億円)の完全移籍で、契約は2027年6月までの5年間となる。マドリーは買い戻すことが可能な50%の保有権を保持しており、今後の活躍次第で復帰の可能性も残されている。
久保は2019年6月に契約を結んだレアル・マドリーでは一度も公式戦に出場することなく、マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェ、そして、再びマジョルカとレンタル移籍し、スペイン3年目のシーズンを終えた。保有元であるマドリーへの復帰を目ざしていたが、ヴィニシウス・ジュ二オールのスペイン国籍取得が遅れ、EU圏外選手枠に空きがなかったことも移籍へ拍車をかけた。
ソシエダにとっては3度目のオファーだった。昨夏と2年前の夏にも久保の獲得に動いた。攻撃的なスタイルで、ヨーロッパリーグにも出場するため、久保にとって好環境のレンタル先だったが、ソシエダは完全移籍を希望。レンタルを望むマドリーとの間で交渉が難航したが、最終的にマドリーが買い戻し可能な50%の保有権を保持することで決着した。
19日には現地で入団会見が行われ、久保はソシエダについて「まず、自分のスタイルに最も適したチームだと思った。次に、ボクに興味を持ってくれたのが彼らが最初だった。強いチームでプレーして、非常に優秀な選手と一緒にプレーできる。これ以上のことを求めることはできない」と明かした。「昨年はスタートがとてもよかったが、ケガをしてしまった。今年は、みんなが期待している〝最高の久保〟を見せたい」と新天地にかける思いを口にした。
ソシエダはラ・リーガでの2度の優勝を含め、国内タイトルを9度、獲得している強豪。2021‐22年のシーズンは6位に入り、欧州リーグに3年連続5度目の出場を決めている。さらなるトレーディングカードの制作とともに久保の活躍に期待がかかる。
トレカジャーナル編集部