東京五輪の卓球混合ダブルス金メダルの伊藤美誠が7月26日、日本国内リーグのTリーグに初参戦することを表明した。これまで発足から4シーズンは参戦を見送っていたが、2024年のパリ五輪でのシングル金メダルへ大きな決断を下した。
パリ五輪開幕まで2年となったこの日、伊藤はオンラインで会見。リーグ4連覇中の日本生命レッドエルフと契約を結んだことを明らかにした。「自分の中でパリ五輪に出場して優勝したいという目標を置いたことで、Tリーグに参戦したいと思った。出る試合は全て勝つことが目標。海外でも国内でも勝てる選手になっていく」と宣言した。
日本のトップ選手の中ではただひとり、Tリーグに参戦していなかった。その理由のひとつとして「小学生からの夢『五輪で金メダル』を実現させるため、限られた時間を強化に専念すると決めました」としていた。その通り、練習時間を確保し、国際大会に照準を合わせて活動したことが、東京五輪では混合ダブルスの金だけでなく、女子団体の銀、女子シングルスの銅メダルとして結実した。
伊藤は卓球女子世界ランク5位。世界ランク重視だった代表選考が、パリ五輪は日本協会独自の国内選考ポイントで決める方針が示された。そこへ2016年リオ五輪で女子日本代表監督だった、日本生命・村上恭和総監督から直接オファーを受けた。その熱意に心が動いた。「まだどうなるのか分からないので、どちらでも大丈夫なようにしておきたい。海外でも国内でも、ずば抜けて1位を取って出場できるようにこれからも頑張りたい」
初めて着ける背番号は99に決まった。日本生命には世界ランク6位の早田ひなもいる。ライバルの神奈川には同9位・石川佳純、同18位・平野美宇らがいる。今季のTリーグは9月10日に開幕する。
卓球のトレーディングカードは少ない。Tリーグのトレカはなく、オールスポーツカードや女子アスリートカード、プロ野球の始球式カードぐらいだろう。最後のトップ選手、伊藤の参戦でTリーグのカードが作られることを望む。
トレカジャーナル編集部