世界的な人気歌手オリビア・ニュートン=ジョンさんが8月8日、米国カリフォルニア州の自宅で亡くなった。73歳だった。
「家族と友人に囲まれて、安らかに息を引き取りました」オリビアさんの夫で実業家、ジョン・イースターリング氏が故人のSNSで伝えた。「オリビアは30年以上乳がんとともに道を歩み、勝利と希望の象徴だった」と綴った。
英国で生まれ、豪州で育ったオリビアさんは10代半ばで歌手活動をスタートし、1971年にデビュー。1970~80年代に「愛の告白」「そよ風の誘惑」「マジック」「ザナドゥ」「フィジカル」などヒット曲を続けた。74年の「愛の告白」はグラミー賞最優秀女性歌唱賞に輝いた。81年の「フィジカル」ではイメージチェンジ。ディスコサウンドに合わせレオタード姿で踊る動画とともに、大ヒット。ビルボード10週連続1位を獲得した。
アルバムの総売り上げ枚数は世界で1億枚以上。2000年のシドニー五輪の開会式ではそのテーマ曲を歌った。
伸びやかで透明感あふれる歌声に、その笑顔で「元祖アイドル」的な存在となった。日本でもファンは多く、「カントリー・ロード」も人気だったほか、尾崎亜美さん作詞作曲で杏里さんも歌った「オリビアを聴きながら」のモデルにもなったことで知られる。
親日家としても知られ、来日は10度以上。千葉県に、イルカと人間の共存のための研究基金2万ドルをに寄付した。昨年、旭日小綬章を受章した。
歌手としてだけでなく、1978年に公開されたミュージカル映画「グリース」ではジョン・トラボルタと主演し、女優としてもブレークした。
その「グリース」のトレーディングカードはネットオークション「eBay」で今でも人気を集めているほか、カントリー歌手を集めたトレカでもオリビアの笑顔はカードになっている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。