スペインのサッカー1部リーグ、レアル・マドリードのフランス代表FWカリム・ベンゼマがバロンドールを初受賞した。34歳での初受賞は、第1回の1956年に41歳でこの賞に輝いたスタンリー・マシューズ氏(ブラックプール)に次ぐ史上2番目の最年長記録に。また、1998年のジネディーヌ・ジダン氏(ユヴェントス)以来となる24年ぶりのフランス人選手の受賞になった。
バロンドールは1956年にサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設。その年に最も活躍したサッカーの「世界年間最優秀選手」に贈られてきた。昨年はパリ・サンジェルマンのリオネル・メッシが自身の持つ最多受賞記録を更新する7度目のトロフィーを獲得した。
「フランス・フットボール」は、今回のバロンドールより暦年から欧州フットボールシーズンを対象期間とするなどの選考基準を変更した。8月に候補者30選手が発表され、昨年の受賞者であるメッシやネイマールといった選手たちが落選し話題になっていた。
10月17日に受賞者の発表と表彰式が行われ、ベンゼマが受賞することが発表された。ベンゼマはこの日、高級ブランド「フェンディ」のタキシード、白いシャツを着用。ウエストバンドにはサテンの刺繍、「フェンディ」のロゴが入った蝶ネクタイで登壇した。
「このトロフィーを目の前にして大きな誇りを感じています。これは子供の頃からの夢で、ずっとこの賞を意識してきましたし、ジダンとロナウドという2人のアイドルがこの賞を獲得することに向けたモチベーションになっていました。これはサッカー選手なら誰もが意識する賞です。これは個人賞ですが、またチームのための賞でもあります。僕にとってこれは皆のため、そして全てのファンのためのバロンドールです」などと話した。
ベンゼマは昨シーズンの公式戦46試合に出場して44ゴール。35回目のラ・リーガ制覇、UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメントでは、レアル・マドリードの14度目の欧州制覇に貢献。12回目のスペイン・スーパーカップ優勝。ラ・リーガでは27得点、CLでは15得点、スーパー杯で2得点をあげ得点王に輝いた。また、フランス代表としても2020-21シーズンのUEFAネーションズリーグではスペインとの決勝でゴールを決め、初制覇にもチームを導いた。
2022年バロンドールの候補者30人の順位は以下の通り。
1位 カリム・ベンゼマ(フランス/レアル・マドリー)
2位 サディオ・マネ(セネガル/リヴァプール→バイエルン・ミュンヘン)
3位 ケヴィン・デ・ブライネ(ベルギー/マンチェスター・シティ)
4位 ロベルト・レヴァンドフスキ(ポーランド/バイエルン・ミュンヘン→バルセロナ)
5位 モハメド・サラー(エジプト/リヴァプール)
6位 キリアン・エンバペ(フランス/パリ・サンジェルマン)
7位 ティボー・クルトワ(ベルギー/レアル・マドリー)
8位 ヴィニシウス・ジュニオール(ブラジル/レアル・マドリー)
9位 ルカ・モドリッチ(クロアチア/レアル・マドリー)
10位 アーリング・ハーランド(ノルウェー/ドルトムント→マンチェスター・シティ)
11位 ソン・フンミン(韓国/トッテナム)
12位 リヤド・マフレズ(アルジェリア/マンチェスター・シティ)
13位 セバスティアン・ハーラー(コートジボワール/アヤックス→ドルトムント)
14位 ラファエル・レオン(ポルトガル/ミラン)
14位 ファビーニョ(ブラジル/リヴァプール)
16位 ヴィルヒル・ファン・ダイク(オランダ/リヴァプール)
17位 カゼミーロ(ブラジル/レアル・マドリー→マンチェスター・ユナイテッド)
17位 ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(セルビア/フィオレンティーナ→ユヴェントス)
17位 ルイス・ディアス(コロンビア/ポルト→リヴァプール)
20位 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/マンチェスター・ユナイテッド)
21位 ハリー・ケイン(イングランド/トッテナム)
22位 ベルナルド・シウヴァ(ポルトガル/マンチェスター・シティ)
22位 トレント・アレクサンダー=アーノルド(イングランド/リヴァプール)
22位 フィル・フォーデン(イングランド/マンチェスター・シティ)
25位 ヨシュア・キミッヒ(ドイツ/バイエルン・ミュンヘン)
25位 マイク・メニャン(フランス/ミラン)
25位 アントニオ・リュディガー(ドイツ/チェルシー→レアル・マドリー)
25位 ジョアン・カンセロ(ポルトガル/マンチェスター・シティ)
25位 クリストファー・エンクンク(フランス/RBライプツィヒ)
25位 ダルウィン・ヌニェス(ウルグアイ/ベンフィカ→リヴァプール)
トレカジャーナル編集部