「NPB AWARDS 2022 sported by リポビタンD」が11月25日、都内のホテルで開催され、最優秀新人(新人王)はセ・リーグが大勢(巨人)、パ・リーグが水上由伸(埼玉西武)の両投手が選ばれた。
大勢は湯浅京己投手(阪神)との賞レースを制した。「湯浅君が最後の最後まですごいピッチングをしていたので、正直厳しいかなと思った。取りたい気持ちがすごくありました。本当にうれしく思います」と喜びをかみしめた。有効投票総数299票のうち、209票を獲得。湯浅は74票と意外にも大差がついた。
巨人では新人王は2011年の沢村拓一投手以来、11年ぶり20人目、投手では13人目の受賞となった。ドラフト1位で入団し、開幕戦でセーブを記録すると守護神として57試合に登板。。1勝3敗37セーブ、防御率2.05を残した。シーズン最終戦で新人最多セーブ記録にも並んだ。
湯浅は新人王に匹敵する成績を残した選手に贈られてきた「新人特別賞」を受賞した。
4年目の今季、セットアッパーとして59試合に登板。2勝3敗、防御率1.09。45ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手に輝いた。昨季まで3年間でわずか3試合のみの登板だっただけに、新人王こそ逃したが、特別賞にふさわしい活躍だった。
その湯浅から来季のクローザー挑戦を聞かされた大勢は「(自分は)まだ1年しか結果を出していない。来年が本当の勝負。湯浅君とまたワクワクするようなタイトル争いをしたい」と、2年目のシーズンに思いを馳せた。
水上はパ・リーグの育成出身選手として初めて新人王に輝いた。「とてもいい1年でした。数字だけ見れば100点。まずは両親に伝えたい」と喜びを語った。
育成ドラフト5位で入団し昨年5月に支配下登録。2年目の今季、セットアッパーとして60試合に登板し4勝4敗、防御率1.77。31ホールドに加え、1セーブも記録した。チームメートの平良海馬と並ぶ35ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のタイトルを分け合った。
「自分に自信があった。何であるか分からないけど、その自信が(新人王に)つながったのかな。(来季も)60試合以上は投げたい」とシーズン中の投球同様、力強かった。
水上は壇上での第一声で会場を沸かせたが、そのひと言にトレカファンやコレクターも沸いた。この日、2年連続でパのMVPに選出された山本由伸(オリックス)を隣にして「水上のほうの由伸です」とあいさつ。
まさに、これは、MLBのシェーン・ビーバー投手(クリーブランド・ガーディアンズ)がTOPPS「Stadium Club」でジャスティン・ビーバーと名前をミスプリント。それ以来、「Not Justin(ジャスティンじゃないほうのビーバー」をニックネームにしたエピソードに通じるところがあった。
大勢と水上は例年通りなら、来年のBBM「ルーキーエディション」に新人王カードが封入されるだろう。そして、大勢と湯浅の「守護神対決」はトレカでの市場価格対決として、今後、語り継がれていくかもしれない。
トレカジャーナル編集部