MINT吉祥寺店のスタッフにポケモンカードのチャンピオンがいる。ミヤモトミサキさんは日本チャンピオンとして世界大会に6度出場した、現役のプレーヤー。ポケカをプレイする側、買う側から、売る側にもなったミヤモトさんにポケモンカードについて聞いた。
―ポケモンカードゲームを始めたのは?
「17、8年前になるかと思うんですが、仙台に住んでいて、小さなデパートで開かれていたイベントに、3歳上の姉と一緒に行ったのがきっかけです。母親や姉と一緒にポケモンをやっていました。ちゃんとやったのは『ポケットモンスター サファイア』からで、最初は姉と遊んでいて、次第にお店で開催されているイベントに参加するようになりました」
―世界大会には何度、出場した?
「最初は2005年の米国大会に招待されるというキャンペーンに抽選で選ばれました。ルールがわかるだけというレベルでいきなりだったので、せっかくの世界大会を楽しめなかったのがすごく悔しかったです。それから、強くなりたい、また行ってみたいという意識が生まれ、その後、日本での大会に勝ち抜いて、米国に4度、カナダに1度の計6度、出場させていただきました」
―世界大会での最高順位は?
「中学3年の時、2010年のハワイ大会に出て、120人中38位になりました。全国大会でベスト4になって、出場の権利を得ました。32位までがオリジナルのDS LITEをもらえたので、大泣きしました。昨年は主人がロンドン大会に出場したので、付き添いで同行してサイドイベントに参加して16位になりました」
―ポケカをプレイする側、購入する側から、売る側にもなったが?
「自宅が近いミント吉祥寺店にはお客さんとして来ていて、ご縁があって、働かせていただくことになりました。まだ、MINT吉祥寺店にご来店されるお客様には私がチャンピオンだということは知られていないようです。トレカの販売だけでなく、店舗での大会の運営も手伝っています」
―大会を運営して思うことは?
「やはり、プレイヤーのマナーです。勝敗はつきますが、みなさんが気持ちよく、プレイして楽しんでもらいたい。無言でカードを出すお子さんもいます。恥ずかしいのか、コミュニケーションをとるのが苦手なのか。そういうところも教えてあげたい。私がポケカを始めた頃はネットは盛んではなくて、店舗大会に行ったとき、強い人にデッキの組み方などいろいろとアドバイスをいただきました。最初から今まで、ずっと人に助けてもらいました。家族も含め、周囲の人に恵まれていて、楽しかったから続けられたと思います。ポケカはひとりでできるものではないと私は考えています」
―立場が変わって、感じることは?
「買う側でも売る側でも同じなのですが、やはり、もっと、購入しやすくなるといいと思います。私は新商品が発売されると4ボックスぐらいを購入するのですが、朝早くから他の店舗で並ぶこともあります。朝8時半に行っても買えないこともあります。それから、やはり、シングルカードの価格ですね」
―シングルカードが高い、ということ?
「どうして、このシングルにこの値段?、ということもあります。フラゲ(フライングゲット)した人がネットで開封したり、オークションに出品して、そこにサクラみたいな人が加わって、価格が決まっている。私としてはやはり、カードショップが相場をきちんと決めて、適正価格で、みなさんが購入できる環境を作るべきじゃないか、と思います」
―ミント吉祥店ではコレクションとしてPSAグレーディング鑑定を受けたシングルも販売している
「それはそれで素晴らしいことじゃないでしょうか?。私自身はプレイとコレクションの割合は9:1ぐらいの割合です。コレクションで一番、高額と思われるのは、非売品の『マスターの鍵』です。市場にもあまり出ないのですが、250万円で売買されていました。今、一番のお気に入りは『スカーレットex』に入っているサーナイトexです。可愛いし、きれいなところが好きです。このSARが欲しいです。実家で家族が引いたらしいので、今度、もらいに行きます」
―今後は?
「ミントというとスポーツカードショップのイメージが強いと思うのですが、ポケカをはじめゲームカードもたくさん、扱っています。店舗で大会を開催している店舗もあります。それをみなさんに知っていただけたら、いいですね。そして、できるなら、ミントでゲームカード専門店も作ってもらって、もっともっと、ポケカの魅力が伝わるショップで、私でよければお手伝いできることはしていきたいです」
聞き手&構成:Cove