バンダイナムコ「ワンピースカードゲーム」がTCG業界を席巻しています。プレイしてよし、コレクションしてよし、のこのカードですが、最初のスタートデッキが発売されてまだ7か月しか経っていません。今月11日にブースターパック第3弾「強大な敵」が登場しますが、MINT吉祥寺店でも抽選販売となりました。それでも、再販が続くと思いますので、購入するチャンスは大いにあるはずです。そこで今回は「ワンピースカードゲーム」を大解説いたします。
「ワンピースカードゲーム」は昨年7月8日に始まりました。スタートデッキ「麦わらの一味」「最悪の世代」「王下七武会」「百獣海賊団」の4種が発売されたのです。それぞれにカラーが決まっていて、「麦わらの一味」が赤、「最悪の世代」が緑、「王下七武会」が青、「百獣海賊団」が紫となっています。この色も重要なファクターなのです。
それぞれの内容は
構築済みデッキのカード → 51枚(全17種)
ドン‼カード → 10枚
プレイシート → 1枚 で
レアリティは
リーダーカード → 1種
スーパーレア → 2種
コモン → 14種
でした。
人気があるのは「麦わらの一味」と「最悪の世代」で、人気キャラクターも多く、主人公サイドでカードも強く作られています。毎日のように、新商品の情報が流れて、その準備をするために、その情報に合わせて、昨日は赤のデッキ、今日は緑のデッキと日によって売れるものが違うのも面白いです。この第1弾の4種のスタートデッキは発売翌日から入手困難になりました。
そして、7月22日に初のブースターパック「ROMANCE DAWN」が発売されました。
当時週刊少年ジャンプに連載されていた本編の伏線回収や、映画「ONE PIECE FILM RED」の公開前の盛り上がりなど、ワンピース25周年の企画が目白押しだったこともあり、その内のひとつであるこのカードゲームにも「ワンピースだから始めたい」というファンが溢れ、後のスタートデッキ、ブースターパックが入手困難になるという現象に繋がります。
発売開始以前は、ワンピース関連の動画を観るとワンピースカードゲームの広告が流れる、ということが多く、ボクも含めてワンピースファンの人たちが「カードゲームはやったことないけどワンピースならやってみたい、やってみよう」とティーチングイベントや交流会に参加していました。最初は割と容易に公式イベントに参加することができたので、自然とファン同士で話が盛り上がったり、前回のイベントで会った人と再会したりといった規模でした。
ブースター第1弾はパックに6枚のカード、1ボックスに24パックが入っています。それに加えてBOX特典のパラレルカード1枚(全6種)が入った特典パックが同梱されます。
カードの種類は121種類で
リーダーカード → 8種
コモン → 45種
アンコモン → 30種
レア → 26種
スーパーレア → 10種
シークレットレア → 2種
レアとスーパーレアで合わせて16枚、シークレットレアに2枚、リーダーカードに8枚のパラレルがあって、シャンクスだけさらに上のスーパーパラレルがありました。
リーダーパラレルは1カートン(12ボックス)に2枚の封入でしたが、シャンクスの場合は20カートン、つまり240ボックスに1枚の確率と言われています。
これが「ワンピースカードゲーム」の人気に火をつけました。漫画背景で原作イラストのシャンクスは、フリーマーケットの「メルカリ」で初動価格20万円の取引がされていて、それを参考に全国のカードショップが販売価格を設定していました。
MINT吉祥寺店では再販のタイミングに3パック限定などの購入制限を設けて店頭に並べています。また、ワンピースカードゲームを楽しんでいる人に手にしていただきたいという事もあり、店舗での大会の賞品にしたりしています。
8月6日にスタートデッキ「ONE PIECE FILM edition」が、9月30日に黒を基調としたスタートデッキ「海軍」が発売されます。さらに、ワンピースカードゲーム人気を不動のものにしたブースターパック第2弾「頂上決戦」が11月4日に発売。人気キャラクターであるエースのスーパーパラレルの初動価格は30万円でした。最新作は今年1月21日に発売された黄色を基調にしたスタートデッキ「ビッグ・マム海賊団」になります。
「ワンピースカードゲーム」の魅力のひとつが、まだまだ明らかになっていない謎が多いことです。まるで、ルフィ率いる麦わらの一味が、未知の世界を冒険して、仲間や友人を増やし、強敵を倒していくストーリーそのものなのです。例えば、カードの右下にカラーチャートがあって、それが6分割されています。最初のスタートデッキが4色で、あと2色のカードが出現するのだろうと予想していたら、黒と黄が出ました。
ブースターパック第3弾「強大な敵」も公開されていない情報があり、パラレル扱いになりそうなスペシャルカード4種が入っているそうです。新弾で供給を増やしてでも需要を維持したい、という思惑があるのでしょうか、それでもコレクター心をくすぐるまさにスペシャルな企画です。
これらの商品にくわえ、関連雑誌の付録、イベント限定、映画限定などのプロモーションカードが存在します。さらに、カード以外のオリジナルのサプライも発売され、こちらもプレーヤー、コレクターに人気を集めています。
それでは、僕が選ぶワンピースカードゲーム、第2弾までの人気カードベスト5を紹介します。プレイヤーの使用率の高さや、コレクターからの人気度も含めて考えると
5位:トラファルガーロー(ROMANCE DAWN)
4位:ナミ(ROMANCE DAWN)
3位:キッド(スタートデッキ 最悪の世代)
2位:ゾロ(ROMANCE DAWN=キャラクターカード)
1位:ゾロ(ROMANCE DAWN=リーダーカード)
だと思います。店頭に並んでもすぐに売り切れていました。
ワンピースカードゲームをやり始めることに迷っている人は、まだ間に合うのでチャレンジしてほしいです。パック、ボックスは購入するチャンスが少ないですが、シングルカードなら一部の高額カードを除けば入手可能です。パックを開けて、欲しいカードを引き当てるよりも確実で効率もいいと思います。遊び始めるならシングル買いが一番安くて早いと感じています。
ボクはコレクションよりプレイするほうに振り切っています。青や、青の入った混色のカードしか使わない、青のパラレルに特化しているので他の色のカードを青のカードと交換してもらったりしています。勿論、赤や緑のカードだけを集めている人もいます。こうやって1つの色に特化し、その道を突き進む方が、このゲームでは強くなるのかもと思って日々練習しています。戦術によっては弱いと思われていたカードが強くなります。毎日新たな戦略がどこかで生まれて、毎日どんなデッキにも優勝できるチャンスが巡ってきます。ワンピースカードゲームでは「最強のデッキ」というものが存在しないと思います。
真剣にプレイをしていると、原作の通りに再現される場面がある点でも面白いです。原作を追えばゲームバランスが崩れるように思っていましたが、やっているとシャンブルズができたり、白ひげの頂上決戦になったり、「ワンピース」ファンとしては感激します。ボクは「遊戯王」「ポケモン」から「マジック;ザ・ギャザリング」も少しかじっていました。「ワンピースカードゲーム」は、どのカードを使ってもチャンスはあるし、不満のないゲームなんです。初心者、女性のプレーヤーが多いのも特徴かもしれません。
「ワンピースカードゲーム」は幕張メッセでの世界大会へ向けて予選が昨年から行われています。第1弾のスタートデッキが発売される前から告知されていました。東京、大阪、福岡、ボクが出た愛知、宮城、東京と日本列島を縦断しています。英語版、中国語版のカードも専用サイトもあります。日本にもコレクターがいます。世界大会ではイベントも開催され、世界からプレーヤーやコレクターが集まるでしょう。世界的にまだまだ、人気が広がるのは間違いありません。繰り返しになりますが、まだ間に合います。あなたの好きなキャラクターと一緒に、謎を解き「最強」なきバトルを楽しみましょう!
◆伊藤蓮太朗(MINT吉祥寺店スタッフ)
26歳。大学卒業後、音楽でひと旗揚げようと上京。現在も作詞作曲を続けており「ABCマート」のCM曲を作曲、味の素「コンソメ」のCM曲では作詞を担当。一度聴いたら忘れられない歌詞とメロディのような、さわやかなゲームプレイぶりでも知られる。(By 中川良太店長)