「明治安田生命レディス」の最終日が3月12日、高知・土佐CCで行われ、吉本ひかるがJLPGAツアー初優勝を飾った。通算19アンダーで並んだ、ささきしょうことのプレーオフを2ホール目で制した。
2打差の首位で、6度目の最終日最終組スタート。だが、9番でボギーが先行するなど、12番までにささきを3打差で追う展開に。それでも「自分はできる、と信じた。これまでの経験が生きた」と後半に4バーディーで猛追し、プレーオフへ。
この大会74ホール目となった18番でのプレーオフ2ホール目。「しっかり背中を使って(体全体で)打とう」と思いを込めたバーディーパットは9メートルだったが、カップに沈めた。直後にささきのバーディーパットが外れ、優勝が決まった。同世代の植竹希望に出迎えられ、「泣けてきました。いい景色を見られてうれしい」と涙があふれた。
1998年度生まれの「黄金世代」としては12人目の優勝者となった。19年に2週連続2位などトップ10が8回で初シードをゲットも、以降はティーショットの不調にはまった。技術的な迷いに、次々と優勝を重ねる同期への精神的な焦りも加わり、どん底に。そこから、厳しい体幹トレやジャンプ系のメニューをこなし、スイングで軸が安定するようになると、気持ちにも余裕が生まれた。
「つらい時期を支えてもらって、こうやって優勝できた。2勝目、3勝目を目指したい」と涙ながらに高らかに宣言した。エポックの「JLPGA オフィシャルトレーディングカード」ではファーストイヤーの2020年から収録されてきたホープ。歌手の宇多田ヒカルが名前の由来となった新ヒロインはオンデマンドカード「Epoch One」だけでなく、たくましさを身につけた今年は「Automatic」で、多くのトレカが作られそうだ。
トレカジャーナル編集部