KKT杯バンテリンレディスオープンの最終日が4月16日、熊本空港CCで行われ、岩井明愛(あきえ)が初勝利を飾った。昨年8月に2週連続で優勝した双子の妹・千怜(ちさと)に続き、1988年のツアー制施行後初となる双子でのツアー優勝となった。
1打差2位からスタートした明愛は2バーディー、2ボギーの72で回り、通算7アンダーとして最終日に逆転で初めての栄冠を勝ち取った。「ホッとしています。うれしい」と心の底から喜んだ。18番のグリーンで待っていた妹に祝福された明愛は「千怜も優勝して私もできるかなと思っていたけど、こうして優勝して千怜が来てくれたというのは、信じられないというか本当にうれしい」と声を弾ませた。
前半終了時には首位の申ジエと3打差の2位。後半に申がスコアを落として逆転した。「あきらめないという感じだった。ずっと勝つと思ってラウンドしていた。早めにバーディーを取らないと追いつけないと思っていたので、取れて大きかった」と10番でのバーディーを振り返った。
ゴルフはスキル以上にメンタルな部分での強さを求められる。先に妹が優勝したことは人知れぬ重圧だったはずだ。「焦り? 去年から思っていて、今年は勝ちたかったので前半戦から良いゴルフをしていたので、こうして良い流れで出来たのかな。(妹と比較されることは)あまり嫌になったことはない。周りからは早く勝ってね、とずっと言われてきた。でも、全然嫌ではなかった」と話した。
最終18番は果敢に2オンを狙うなど、最後まで攻めた。「2勝、3勝と勝ちたいですし、皆さんが自分のプレーを見て楽しんでもらえるようなゴルフができるようになりたい」。ようやく突き抜けた初Vという壁。重圧の中でも前を向き続けた姉は確かに強い。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では明愛の初優勝カードが早速、作られた。千怜は昨年2勝しており、2種の優勝記念「EPOCH-ONE」が作られた他、JLPGAアワードでの敢闘賞授賞カードも人気だった。今年は明愛の番だ。
トレカジャーナル編集部