サッカー日本代表は6月15日、「キリンチャレンジカップ2023」でエルサルバドル代表と対戦し、6-0で勝利した。FW上田綺世(サークル・ブルージュ=ベルギー)とFW中村敬斗(LASKリンツ=オーストリア)が代表初ゴールをマークした。
24歳の上田は1点を先制した直後に、相手のミスを突いてPKを獲得し自ら、決めた。代表初ゴールとなったが控え目な表情を見せたことに「あまりセレブレーションするタイプではないので」と笑わせた。
後半にもシュートを放ったが、オフサイドで認められなかった。「動き出しとかすごい大事ですし、オフサイドになってしまうのは修正していかないといけない。タイミングなど準備していかないといけない。持つだけでなく起点となってつなぐというのは効果的だと思うし、自分にしかできない部分でもあると思うので、挑戦していきたい」と振り返った。
鹿島アントラーズから2022年にベルギーのサークル・ブルージュへ完全移籍した上田は今年5月のプレーオフ、対ウェステルロー戦でリーグ戦20得点目をマーク。すでに更新していた、鈴木優磨(2020-21年、シントトロイデン=17得点)の日本人選手最高記録をさらに延ばした。
昨年のW杯カタール大会でも日本代表に招集され、先発出場を果たしていたが、代表出場12戦目での初ゴールとなった。
22歳の中村は同じ左ウイングの三笘薫に代わって後半から投入された。後半15分にボックス内でMF久保建英のパスを受けると、冷静に流し込んで、ダメ押しのダメ押しとなる5点目をあげた。「本当に久保(建英)選手に感謝したい。決めてくれというパスで、本当に決めるだけだった。(初ゴールは)素直に嬉しい」と喜んだ。
ガンバ大阪からオランダのFCトゥウェンテ、ベルギーのシント=トロイデンVV、オーストリア2部のFCジュニアーズを経て、2021年に同1部のLASKリンツに加入した。
A代表での出場は2戦目だった。今季、LASKリンツで14得点7アシストでチームの欧州リーグ出場権獲得に貢献。4月の豪州1部リーグの優勝プレーオフ第1節、対ウィーン戦で、今季の公式戦通算15点目を決め、南野拓実(2016-17年、ザルツブルク=14得点)を抜き、同リーグの日本人選手シーズン最多得点記録を更新した。
久保とは世代別の代表で一緒にプレーしてきた。「良いパスをくれたので嬉しい。長く一緒にやってきて、そこに走れば彼が出してくれるのもわかっていた。信じて走ってよかった」中村のデビュー戦となったウルグアイ代表戦は久保は欠場したため、代表で初めて同じピッチに立った。その久保も前半25分に3点目をたたき出し、大きく成長した姿を見せた。
この試合での日本代表の得点は
前半1分 谷口彰悟
前半4分(PK) 上田綺世
前半25分 久保建英
前半44分 堂安律
後半15分 中村敬斗
後半28分 古橋亨梧
日本代表にふさわしい、オールスターのゴール競演となったが、トレーディングカードでもオールスター級の選手が決めた。その中でもまだ、発行枚数の少ない中村のカードは次回のW杯に向けて、狙い目かもしれない。
Mickey(ライター)
トレカジャーナルのライター陣の中でも国際派として知られる。高校時代に米国留学、社会人になってからイタリアのローマに駐在経験も。米国滞在中にトレカにはまる。それでも、応援する球団は千葉ロッテマーリンズ。