「ニチレイレディス」の最終日が6月18日、千葉・袖ヶ浦CC新袖Cで行われ、山下美夢有(加賀電子)は3バーディー、ボギーなしの69で回り、大会記録に並ぶ通算17アンダーをマーク。初日から首位を譲らない完全優勝で今季4勝目、通算10勝目をあげた。
山下が表彰式の優勝スピーチで表情を崩した。「父の日に10勝目を挙げることができた。コーチである父は、いつも支えてくれている。こうして結果で恩返しすることができてうれしい」とコーチで父の勝臣さんに感謝した。昨年のワールドレディスサロンパスカップでは母の日に優勝。今年は父の日に父・勝臣さんへ節目の勝利を贈った。
これこそが「小さな巨人」の強さだ。10番で同組の岩井明愛が3メートルのバーディーパットを沈めた直後に2メートルを決め返した。13番では7アイアンで154ヤードの第2打をかっ飛ばし、ピンそば1メートルにつけた。
21歳320日での通算10勝目は、20歳105日の宮里藍に次ぐ年少2位の記録になった。直近5戦で3勝。「まだまだ試合は続く。自分らしいゴルフでもっと皆さんに楽しんでもらいたい」2年連続女王へ「巨人」の進撃は続く。
山下にとってプロ初勝利となった2021年の「KKT杯 バンテリンL」当時はまだ「EPOCH-ONE(エポワン)」の女子ゴルフカードが発行されていなかった。今回の10勝目の「エポワン」は優勝カードでは9枚目になる。だが、貴重なアワード(表彰式)での1枚があるため、通算では10枚目の「エポワン」が今回、発行された。こちらでも進撃はまだまだ、続きそうだ。
トレカジャーナル編集部