MLBはオールスターゲームを終え、7月14日、後半戦を再開した。これを受けて、TOPPS社のオンデマンドカード「Topps Now」もオールスターブレイクの4日間、休んでいたカードの受注を15日から再スタートした。
再開第1弾のカードには吉田正尚外野手(レッドソックス)が選ばれた。吉田は14日の敵地での対カブス戦で2安打。日本人メジャーリーガーでは新記録となる8試合連続マルチヒットを記録した。
これまでの日本人メジャーリーガーの記録はイチロー(マリナーズなど)が5度マークした7試合連続だった。レッドソックスでは「最後の4割打者」テッド・ウィリアムズが1940年にマークした記録に並ぶ最長タイとなった、という。
この快挙が「Topps Now」になったのだが、タイトルは「日本人メジャーリーガー最長」ではなく「テッド・ウィリアムズに並ぶ8試合連続マルチヒット」のほうだった。「頭にはありましたけど、いずれ途切れますし、執着する記録ではない。(イチローさんを)超えるって言っても、それくらいしか超えられないんで。いいことだと思います」と翌日に30歳の誕生日を迎えるルーキーは冷静だった。
このカードの写真が試合前の打撃練習のものだったのは残念だったが、開幕前のチームセットやワールドベースボールクラシックのカード、イラストカード、ブラインドパックのサインカードを除けば、吉田にとっては「Topps Now」での通算7枚目のレギュラーカードとなった。
1枚目 3月30日 開幕戦デビュー
2枚目 4月 3日 メジャー初本塁打
3枚目 4月17日 大谷翔平と初対戦
4枚目 4月23日 1イニングで満塁弾含む2本塁打
5枚目 5月16日 メジャー初三塁打
6枚目 6月16日 1試合4安打
7枚目 7月14日 8試合連続マルチヒット
もちろん、ア・リーグの首位打者争いに参戦している活躍ぶりを考えれば、当然の7枚目ではある。それでも、大谷翔平投手(エンゼルス)の21種類は別格として、千賀滉大投手(メッツ)の3種類に比べ2倍以上の量産体制である。
「Topps Now」は吉田好きという、こんな原稿を書いている途中で、17日にはレッドソックスで歴代3位となる6試合連続打点のカードが作られ、通算8枚目となってしまい、そのペースにも驚かされるばかりだ。
ちなみに、発行枚数を見てみると、一番人気は「開幕戦デビュー」のカードで、6499枚。2位の「メジャー初本塁打」の4756枚、3位の「大谷翔平との初対戦」の4030枚に大きな差をつけた。わずか24時間の期間限定カードということもあり、高値で取引されている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。