「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」の最終日が8月13日、軽井沢72ゴルフ北コースで行われ、首位から出た菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が、神谷そら(郵船ロジスティクス)とのプレーオフを2ホール目で制し、JLPGAツアー初優勝を飾った。
これまでツアー121戦で26度、昨季は33試合で15度のトップ10入り。あと一歩、手が届かなかった栄冠を、プロ6年目でついにつかんだ。ウィニングパットを決めた菅沼は笑顔、そして、涙があふれた。リードして迎えた最終18番で神谷に並ばれ、突入したプレーオフ2ホール目。第2打をピン左1.5メートルにつけ、バーディーを奪い、初めてのプレーオフの決着をつけた。「時間がかかりましたが、優勝することができて本当にうれしいです」
追い上げられながらも、明るい表情を貫いた。乃木坂46の大ファンで、一ノ瀬美空が「推しメン」。この日は「アイドルになったつもりだった。きょうはアイドルなので、バーディーが来ない時も怒らないように、笑顔で楽しく回れた」とアイドルのような笑顔を見せた。
2020年には不安障害の一つである「広場恐怖症」を公表。この日の優勝スピーチでは「私が活躍することで同じ病気の方々に、元気や勇気を届けられると思う。これからも一生懸命、戦いたい」と話した。公共交通機関の利用が困難で、今も北海道や沖縄での試合には出場できない。だが、それ以外の試合はすべて、コーチも務める父・真一さんが運転する車で移動する。
同じ1999年生まれで、仲の良い稲見萌寧とはホールアウト後、抱き合って喜んだ。「(通算12勝の)萌寧ちゃんはすごいなと思っていた。私もと思っていた」と本音を明かした。埼玉栄高の後輩・岩井明愛(あきえ)、千怜(ちさと)姉妹は合わせて5勝。昨年のNEC軽井沢72は千怜が初優勝を挙げた。「千怜ちゃんが勝った試合で、優勝できて縁を感じる」とまた、笑った。
「2勝目をすぐ挙げられるように。ここで終わらず練習いっぱいして、頑張りたい」。ゴルフ界のアイドルはトレーディングカードでもスポットライトを浴びていく。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では早速、初優勝の瞬間のアイドルポーズをカード化。これまで優勝のなかった菅沼だが、JLPGAブライトナー就任、プロ野球の中日・阪神戦での始球式などが「EPOCH-ONE」になり、人気を集めてきた。MINTモールで、異例の4,000円で販売された昨年のプロモカードに書かれたインスクもアイドルカードのように可愛らしい。
トレカジャーナル編集部