NPBは阪神タイガースとオリックスバファローズにリーグ優勝へのマジックナンバーが点灯し、いよいよ終盤戦に突入した。各チームの今季初勝利を取り上げたインサートカードも収録され、今季のここまでの激闘を振り返る2023年版のカルビー「プロ野球チップス 第2弾」を、通販限定の「スペシャルボックス」で開封した。
レギュラーカードは12球団各5選手ずつの60種。「第1弾」に続き、昨年までの各球団6選手づつの全72種から、選手数が減少した。ベーシックなデザインが踏襲されており、安心感がある。
12球団から2選手ずつ収録される「スターカード」の今回の目玉は山本由伸投手(オリックス)。今オフのポスティングシステムによるMLB挑戦もウワサされる、エース右腕のキラカードはゲットしたい。「スターカード」には金箔サインのパラレル版もあり、山本の「スターカード」は金箔サインも入れば、海外のコレクターからの注目度も高くなりそうだ。
「第2弾」のみのインサート「初勝利カード」は各球団1枚ずつの12種。今季から初めて指揮を執る、松井稼頭央(埼玉西武)、吉井理人(千葉ロッテ)、新井貴浩(広島東洋)の3人の監督がカードになり、ほかの9球団は今季のチーム初勝利に貢献したヒーローが選ばれた。阪神のカードが復帰した岡田彰布監督ではなかったことは残念だった。おーん。
個人的に楽しみにしている「チェックリスト」には先発に転向した平良海馬投手(埼玉西武)、史上最年少で通算200セーブを達成した松井裕樹投手(東北楽天)、開幕スタメン出場の森下翔太外野手(阪神)、故障から復活し630日ぶりのスタメン出場を果たした梶谷隆幸外野手(巨人)になった。梶谷は2021年の「第2弾」以来の「プロ野球チップス」登場となった。
毎回のスペシャルボックス限定のお楽しみインサートは「チーム盗塁王カード」。スペシャルボックスは10パック(8枚入り)が封入されており、1パックごとに1枚、このインサートが必ず入る。12球団それぞれ、昨季にチーム最多盗塁を記録した韋駄天をノミネート。「SPEED STAR」の文字を大胆に、中心から光り輝くようなデザインは秀逸。日本一になったオリックスは俊足選手が多いイメージが強かったが、チーム最多盗塁が、勝負強い打撃が売りの中川圭太内野手だったことは再発見だった。
開封結果は
【ボックス➀】
スターカード 10枚
初勝利カード 9枚(ダブり1種)
チェックリスト 3枚
チーム最多盗塁カード 10枚
※金箔サインカード 1枚(スターカード=山田哲人)
レギュラー 48枚(ダブり9種、抜け番22種)
例年通り、「スターカード」は1ボックスで10枚の封入か。レギュラーカードのダブり、抜け番が多い印象を残した。
【ボックス➁】
スターカード 10枚
初勝利カード 8枚
チェックリスト 3枚
チーム最多盗塁カード 10枚
※金箔サインカード 1枚(スターカード=野村佑希)
レギュラー 49枚(ダブり8種、抜け番19種)
ボックス①とボックス②で、チェックリストは#7、チーム最多盗塁カードは#4、#11と同じ番号のカードが抜け番に。これは初めての経験だった。
【ボックス➂】
スターカード 10枚
初勝利カード 11枚(ダブり2種)
チェックリスト 2枚
チーム最多盗塁カード 10枚
※金箔サインカード 1枚(スターカード=岡林勇希)
レギュラー 47枚(ダブり5種、抜け番19種)
3ボックスともほぼ同じ封入率になった。29試合連続安打を記録した岡林勇希外野手(中日)の金箔サインが出た。おそらく、カードにリストアップされた時期には大記録は予想できなかったはずだが、活躍を予想していたなら、先見の明がありすぎる。
レギュラーカードは3BOXを開封し、「第1弾」同様、コンプリートできた。3BOXで1枚ずつしか出現しなかった選手は16人でパ・リーグが柳田悠岐外野手(福岡ソフトバンク)、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)ら11人、セ・リーグが湯浅京己投手(阪神)ら5人。巨人だけが5選手とも2枚以上ずつ、あった。
インサートは初勝利カード、チェックリストはコンプリートできたが、意外にもチーム最多盗塁カードは小深田大翔内野手(東北楽天)が抜け番に。スターカードは8選手が抜けており、パ・リーグが山本ら5選手、セ・リーグが佐野恵太内野手(横浜DeNA)と岡本和真内野手(巨人)の2選手がそろわなかった。
3ボックスで金箔サインカードが3枚で「箱イチ」の封入率か。金箔サインは「スターカード」のみなので、山本の金箔サインは引き当てるのは困難だが、可能性は十分にありそうだ。
個人的にお気に入りはルーキーでただひとり、レギュラーカードに登場した蛭間拓哉外野手(埼玉西武)と、4球団目のユニホームでのカード化になったベテランの涌井秀章投手(中日)。涌井は2004年のドラフトで、蛭間は昨年のドラフトで、偶然にもふたりともライオンズのドラフト1位指名を受けた。歴史とドラマを感じさせる2枚のカードからは何とも言えない力強さが伝わってくる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。