今季の日本人メジャーリーガーの目玉ともいえるのが、西武ライオンズからポスティングシステムで、MLBシアトル・マリナーズに移籍した菊池雄星投手だ。3月21日に東京ドームで開催された開幕シリーズ第2戦、対オークランド・アスレチックス戦でメジャー初登板初先発を果たした。
その凱旋より少し前に、菊池のルーキーカード(RC)が発売された。今年、発行される菊池のカードはすべて、RC扱いにはなるのだが、中でもどのメーカーのどのブランドから最初に発行されるか、が話題になってきた。昨年の大谷翔平投手はイラストのTOPPS「Heritage」がいの一番で、続いてTOPPS「Opening Day」で入団会見の写真がカード化された。
菊池は意外にも、PANINI「Donruss」が最初だった。コレクターならご存知のように、PANINI社はMLBとカードに使用する肖像権の契約を結んでいない(選手会とは結んでいる)ため、カードにはチーム名を記載することができないばかりか、帽子のロゴマーク、ユニホームの球団名も消されてしまう。「Donruss」の菊池のRCは西武のホーム用ユニホームで投球する写真が使われたが、こちらももちろん、球団名はわからないように工夫された。PANINI社は昨年も大谷のRCで当初、北海道日本ハムのユニホームの写真を使用し、物議をかもした。
「Donruss」から数日間、遅れたが、TOPPS「Opening Day」が入団会見でマリナーズのユニホームを着てガッツポーズをとる菊池の写真を使ってRCを出した。TOPPS社はオンデマンドカードの「Topps Now」でも菊池のRCを出したが、こちらは自主トレ中のトレーニングウェアだった。
「Donruss」の菊池のRCには賛否両論あるだろうが、こちらにはサインカードのレデンプションも封入された。もちろん、マリナーズのチーム名が入った写真は使われないだろうが、どのようなカードにサインがされるのか、はファンやコレクターにとっては気になるところだ。
cove【ライター】国内外のベースボールカードやコレクションアイテムを収集し続けて30年。元スポーツ紙ライター。