セルビアで行われている「レスリング世界選手権」で9月20日、女子53キロ級の藤波朱理(あかり=日体大)が2年ぶり2度目の金メダルに輝いた。前日には、日本レスリング協会が五輪の代表選考基準としている3位以内を確定させ、自身初となるパリ五輪出場を決めていた。
藤波は決勝で、かつての世界王者でもあるワネサ・カラジンスカヤ(ベラルーシ)と対戦。開始10秒で相手の足をつかみバックを取って先制。その後もポイントを重ね第1ピリオドは6―0。第2ピリオドも相手を圧倒。8-0で迎えた残り1分55秒でポイントを獲得し10-0で勝利と思われたが、相手のチャレンジが成功。再び8-0から試合が再開されるも、すぐに2ポイントを奪いテクニカルスペリオリティ勝ち(旧テクニカルフォール勝ち)となった。
これで、公式戦の連勝を「127」に伸ばした。すでに、6月の「明治杯全日本選抜レスリング」で吉田沙保里の
121連勝は超えている。
試合後、駆け寄る父でコーチの俊一さんをタックルで倒す「藤浪家流」の歓喜のセレモニー。日の丸を背負ってのウイニングランも一緒に行ったが、笑顔の娘に対して、俊一さん終始、涙をぬぐっていた。「(ウイニングランは父と)二人でできたらなと思っていたので、できて良かった」と藤波はニッコリ。
「世界選手権でこんなに最高なのに、もしオリンピックでウイニングランできたらどんなに最高な気持ちなんだろうと思う。もうひとまわり強くなった藤波朱理を見てもらえるように強化したいと」と夢舞台でのさらなる夢への思いを口にした。
藤波のトレーディングカードといえば、9月24日に発売される「2023 TEAM JAPAN オフィシャルトレーディングカード SYMBOL ATHLETES & NEXT SYMBOL ATHLETES」に初カード、さらにはサインカードも収録される。そのサインは、強さとは対照的に19歳の女子大生らしい可愛らしいひらがなのサインになっている。
トレカジャーナル編集部