ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会が開幕。日本代表は9月10日、トゥールーズでの1次リーグ初戦で初出場のチリを42-12で下した。6つのトライを奪い、ボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得し、3大会連続の白星スタートを切った。
世界ランキング14位で前回大会を上回るベスト4以上を目指す日本。前半6分、同22位のチリに先制トライを奪われた。だが、直後の8分、キックオフからボールを奪って連続攻撃につなげ、最後はフォワードのFWアマト・ファカタヴァがトライを奪い、同点に追いついた。
この後、チリ選手がイエローカードで一時退場となり日本が数的優位に立ち、30分には相手ゴールライン前のスクラムから展開し、ウイングのBKジョネ・ナイカブラが勝ち越しのトライ。前半終了間際にもファカタヴァの2つ目のトライなどで21対7とリードを広げて折り返した。
後半8分、日本はチリにモールで押し込まれ連続攻撃からトライを奪われたが、13分、得意の速いテンポの攻撃を重ね最後はフランカーのリーチ・マイケルのトライで突き放した。
さらに、日本は31分にCTB中村亮土、試合終了間際にも途中出場のLOワーナー・ディアンズがトライをあげた。
SO松田力也はトライの後のコンバージョンキックをすべて決めた。「初戦ということで日本のラグビーをみんなでできたことがよかった。勝ったことで次を見据えて頑張っていきたい。キックはこれまで難しい試合で外してきたけれど、きょうは緊張はめっちゃありましたが、決めることができて本当によかった」と笑顔を見せた。
「日本のサポーターがたくさんいる中で勝ててよかった。相手は感情をすごくぶつけてきたので少しプレッシャーをかけられたけど、点数をしっかり取れた。次のイングランド戦は負けられない試合なので気を引き締めていい準備をしたい」リーチ・マイケルは4大会連続出場で、この初戦でも存在感を示した。
キャプテンの姫野和樹は故障で欠場。SH流大が、急きょゲームキャプテンを務めた。「ワールドカップで勝つのは難しいこと。すばらしいオープニングゲームになった。チリのフィジカルに苦戦することもあったけれど、自分たちのラグビーができてよかった」と流は話した。
「われわれは最近、試合に勝てておらず自信を失っていたが、頑張り抜いてくれた選手たちを誇りに思う。きょうの結果で次の対戦相手であるイングランドは我々への見方が変わったと思う。試合を楽しみにしている」とジェイミー・ジョセフHCも第2戦を見据えていた。
BBMからは4年ぶりのラグビーカードとなる「BBM ラグビー日本代表カード 2023 BRAVE BLOSSOMS」が発売された。「ヤフオク!」では、姫野をはじめ、10枚限定の縦版直筆サインカードは30,000円を超える高値で落札されている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。