ソダシ(牝5歳=栗東・須貝尚介厩舎)が引退する。ソダシは安田記念7着後に脚部不安を発症し、北海道苫小牧市のノーザンファーム空港で休養のため、放牧に出ていた。引退後はノーザンファームで繁殖牝馬になる。
10月1日のGIスプリンターズSで全妹のママコチャが勝利したことも踏まえて関係者が協議。須貝尚介調教師によると「きょう、ちょうど妹のママコチャがGⅠを勝ったことで、金子真人オーナーから『ちょうどいいタイミングでバトンを渡せるんじゃないか』というお話がありました」という。
「白毛のアイドル」として人気を誇った。競走馬の毛色は、鹿毛、黒鹿毛、青鹿毛、青毛、芦毛、栗毛、栃栗毛、白毛の8種類。JRAにおける競走馬登録数(馬名のついている馬の数)は9月3日現在、8114頭で、うち白毛馬は9頭(現2歳馬含む)しかおらず、全体の約0.1%と極めて希少な血統だ。
祖母シラユキヒメ、母ブチコから受け継いだ白毛馬で、父クロフネ、母の父キングカメハメハも全て金子真人オーナーが所有する血筋。2020年7月に札幌の新馬戦で初陣を飾ると、札幌2歳S、アルテミスS、阪神ジュベナイルフィリーズと4連勝で2歳女王を戴冠した。
前哨戦なしで参戦した桜花賞で優勝。白毛馬として初のクラシックホースとなった。オークスでは8着も、続く札幌記念ではラヴズオンリーユー、ペルシアンナイトといった古馬のGⅠホースを破って快勝。昨年はヴィクトリアマイルで3度目のGⅠ制覇を果たした。
「ソダシは本当にファンの皆さんに愛されてきたと思います。白毛として、次々と歴史的快挙を成し遂げてくれました。世界的にも注目される存在になり、本当によく頑張ってくれました。妹のママコチャにいい形で引き継げると思いますし、今後はお母さんとして、また新しい伝説を作ってくれればと願っています。ソダシを預けてくれた金子オーナー、応援して頂いたファンの方、そしてソダシに本当に感謝しています」と須貝師は話した。
人気のソダシだけに、トレーディングカードも作られた。2021年にはBBMが「2021 Masterpiece」に華麗な走りをカード化。キタサンブラックとともに同社のオールスポーツカードに初めて、競走馬として封入された。エポック社も人気の「ホーススレーシングカード」でカードを収録。トレカでもスポットライトを浴びてきた。
トレカジャーナル編集部