男子の2024年パリ五輪予選を兼ねた「FIVBワールドカップバレー2023」は10月7日、「龍神ニッポン」日本代表がスロベニアにストレートで勝って対戦成績を5勝1敗とし、グループの2位以内を確定。2008年の北京五輪以来となる自力でのパリ五輪への出場権を獲得した。
この大会は、世界ランキング上位の24チームが8チームずつ3つのグループに分かれて総当たりで対戦し、各グループの上位2チームにパリ五輪の出場権が与えられる。
世界ランキング4位の日本はここまで同じく4勝1敗で並んでいた、世界7位のスロベニアと対戦。日本は第1セットの序盤にミスが続き、最大5点のリードを奪われる苦しい展開に。
それでも13対16と3点差に追い上げると、キャプテンの石川祐希のサービスエースやバックアタックなどで5連続ポイントを奪い逆転し、25対21で「第一関門」を突破した。
第2セットも西田有志の強烈なスパイクなどで25対22で連取した。
第3セットは点を取り合う展開の中、13対14から高橋藍が立て続けにサービスエース。5連続ポイントを奪って勢いに乗り、その後も得点を重ねこのセットを25対18とし、ストレート勝ちを収めた。
日本は対戦成績を5勝1敗とし、グループの2位以内を確定させて、8日の最終戦を待たずに来年のパリオリンピックの出場権を獲得した。2021年の東京五輪には「自国開催枠」で出場。29年ぶりに予選リーグを突破し7位に入ったが、自力で五輪出場権を獲得したのは2008年の北京五輪以来、4大会ぶりとなった。
重圧をはねのけた。名実ともに有力選手がそろい、「龍神ニッポン」史上でも「歴代最強」と言われる現在の日本代表は7月の国際大会「ネーションズリーグ」で3位に入るなど、この大会でも注目を集めてきた。初戦で世界ランキング28位と格下のフィンランドを相手に2セットを先取もフルセットまで持ち込まれ辛勝。第2戦では同じく2セット先取からフルセットの末、世界19位のエジプトにまさかの敗戦を喫した。
エジプト戦の翌日、選手だけでミーティング。約40分間の選手だけの話し合いで選手たちのメンタリティーは大きく変化し、ピンチの場面でも前向きな声かけが増えた。この日も劣勢から「ストレート勝ち」というノルマを達成した。
「今シーズンはこの大会でオリンピックの出場権を得ることが最大の目標で、みんなプレッシャーを感じていたなか、達成できてほっとした気持ちとうれしい気持ちがある。自分たちもメダルを狙えるチームになったと思うし、また1つステージが上がったと思っている。オリンピックでメダルを取ることが目標だとチームに声をかけていきたいし、また気を引き締めて課題に向き合っていきたい」と石川は話した。
「きょうはやるべきことをやるだけだと考えていた。今回、これだけ注目されて応援してもらって本当に感謝している。今大会で結果を出さないといけないと強く思っているなかで、2試合目でつまづいて難しい感情になっていたが、自分を信じないと潰れると思いながら自分を鼓舞してきたので、それが結果につながってよかった」と西田も笑顔を見せた。
MINTモールでの石川、西田、高橋のトレーディングカードの最高額は次の通り。
石川
プロデュース216「2018 龍神NIPPON」 直筆サインカード(30枚限定)=35,000円
プロデュース216「2020 龍神NIPPON」 直筆サインカード(35枚限定)=35,000円
西田
プロデュース216「2022 龍神NIPPON」 直筆サインカード(45枚限定)=12,000円 (販売済み)
高橋
プロデュース216「2021 龍神NIPPON」 生写真カード(52枚限定)=10,000円
今回の大会で、さらに注目度を上げたバレーボールトレカは、パリ五輪へ向けて市場価格もさらにステージをアップさせていくのは間違いない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。