TOPPS社の「2023 BOWMAN DRAFT」が12月12日、米国で発売される。その年のMLBドラフトで指名された選手を中心に、将来のスター選手の初めてのカードが収録された「BOWMAN DRAFT」は人気の定番ブランドとして知られている。
今年の「BOWMAN DRAFT」に封入されたカードがさらに関心を高めている。そのカードはNFLのレジェンド、トム・ブレイディの野球カードで、TOPPS社がそのカードの存在を発表。もちろん、まだ「ebay」などのオークションにも出品されていないが、ベースカードにはパラレルもあり、サインカード、インスクリプション入りのサインカードもある。とんでもない取引価格がつきそうだ。
ブレディはQBとしてニューイングランド・ペイトリオッツ、タンパベイ・バッカニアーズでプレー。リーグ史上最多となる18度の地区優勝、14度のカンファレンスチャンピオンシップ進出と10度のカンファレンス制覇、さらには同ポジションでそれぞれ歴代最多となる7度のスーパーボウル制覇と5度のスーパーボウルMVP獲得を達成している。
さらに、ブレイディはNFLトレカの史上最高額の記録を持っている。米大手オークション「リーランズ」で2021年6月6日、ブレイディのルーキーカード(RC)が3,107,372ドル(約3億4000万円)で落札された。このペイトリオッツ時代のRCは「2000 PLAY OFF CONTENDERS」の「ROOKIE THICKET」のサインカードで、同年4月に同オークションで同じカードが記録した2,252,855ドル(約2億4780万円)のNFLカード最高額を更新した。
「米国史上最も偉大なアスリート」とさえ呼ばれるブレイディだが、ジュニペロ・セラ高では野球部に所属し、強肩強打の捕手として、1995年のMLBドラフトでモントリオール・エクスポズから18巡目、全体507位指名を受けた経験がある。ジュニペロ・セラ高はバリー・ボンズ外野手も在籍した強豪校だ。ブレイディは高校入学と同時にアメフットを始めた、という。
ブレイディはエクスポズには入団せず、ミシガン大へ進学。1999年のNFLドラフトでペイトリオッツから6巡目、全体199位で指名された。
今回のブレディのカードは1995年の「BOWMAN」のデザインを復刻。エクスポズのユニホームを着てキャッチャーミートを左手にはめており、合成写真なのか、ドラフト指名の際に袖を通した写真なのか、は不明だが、81枚のサインカードがあり、1of1のスーパーフラクターサインカードもある。
インスクの1枚にはフランス語で「Let’s Go, Expos」と書かれている。カナダのケベック州にあるモントリオールはフランスのパリの次に大きなフランス語圏の町で、7割の市民の第1言語がフランス語である。エクスポズは2004年のシーズンを最後にワシントンに移転し、ナショナルズとなった。その意味でも、レアな1枚ともいえる。
【製品情報】
12月15日 日本発売予定
▶ ⚾ 『MLB 2023 TOPPS BOWMAN DRAFT BASEBALL HOBBY』
▶ ⚾ 『MLB 2023 TOPPS BOWMAN DRAFT BASEBALL SUPER JUMBO』
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。