日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が12月20日、年間表彰式「JLPGAアワード2023」を開催した。全38試合を熱い戦いで多くのファンを魅了した女子プロゴルファーたちが、華やかなドレスや着物を身に纏い、笑顔で会場に集まった。
2023年の年間最優秀選手賞に輝いたのは、圧倒的な実力で女子プロゴルフ界の女王として君臨する山下美夢有。年間5勝を挙げて年間最優秀選手を受賞したほか、賞金ランキング第1位、平均ストローク第1位、JLPGA栄誉賞、特別賞(Hitachi 3Tours Championship JLPGAチーム)を獲得し、5冠を達成。さらに、JLPGAツアー史上初の2年連続獲得賞金2億円突破に加え、JLPGAツアーの平均ストロークの最少記録を更新するという、記録ずくめの2023年になった。
「目標はたくさんありますけど、やはりオリンピックは特別でしょう。メジャー挑戦も大事なことですけど、もし出場できたら当然、金メダルを狙います。表彰台の中央へ立ちたい。しっかり準備をする」と山下は来年のパリ五輪への特別な想いを口にした。実力と結果を手にして自信を得た「女王」が、世界を相手にどんな戦いを見せるのか、今から楽しみだ。
新人賞は、今年デビューした神谷そらが選出された。「41st フジサンケイレディスクラシック」でJLPGAツアー初優勝、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」でメジャー初優勝。平均飛距離が260.82ヤードというルーキーは、新人ながらも今季の「ドライビングディスタンス」で1位となったパワーフルなゴルフが魅力だ。「全米女子オープンの予選会へもチャレンジして、チャンスがあれば海外の試合にも挑戦していきたい」と神谷。挑戦を続ける20歳から目が離せない。
ステップ・アップ・ツアーで年間3勝を記録し「JLPGAステップ・アップ・ツアー」賞金ランキング第1位となったウーチャイェン、「JLPGA輝き賞」の申ジエら、海外選手の活躍も今年はあった。一方で、2011年からJLPGAツアーに参戦していたイボミが、2023年10月に日本でのプロ生活に終止符を打った。イボミの日本での活躍は誰もが知るところであるが、惜しまれつつの引退に涙したファンも多いはず。長きにわたり日本の女子プロゴルフ界をけん引してきた功績を称え「JLPGA特別功労賞受賞」となった。
【JLPGPアワード2023 各賞】
☆JLPGA Mercedes-Benz Player of the Year (年間最優秀選手賞)
山下美夢有 =2年連続2回目(2022、2023)
☆賞金ランキング第1位
山下美夢有 =2年連続2回目(2022、2023)
☆平均ストローク第1位
山下美夢有 =2年連続2回目(2022、2023)
☆JLPGA 明治安田生命 新人賞
神谷 そら
☆JLPGA ステップ・アップ・ツアー賞金ランキング第1位
ウーチャイェン =初
☆敢闘賞
櫻井心那 =初
☆JLPGA栄誉賞
山下美夢有 =2年連続2回目(2022、2023)
☆JLPGA輝き賞
申ジエ =初
☆メディア賞『ベストショット』部門
岩井 明愛 ・岩井千怜
※「RKB×三井松島レディス」最終日、プレーオフ2回目のセカンドショットの直ドラ
☆メディア賞『ベストコメント』部門
イボミ
※「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」表彰式後の引退セレモニーでのコメント
☆特別賞
Hitachi 3Tours Championship JLPGAチーム
※JLPGAチームメンバー:山下美夢有、申ジエ、岩井明愛、小祝さくら、岩井千怜、櫻井心那
☆JLPGA特別功労賞
イボミ
※ティーチャー・オブ・ザ・イヤー清元登子賞、ゴルフビジネス賞は該当者なし
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」ではこれまで、「JLPGAアワード」の表彰シーンをカード化してきた。山下のカードはJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ大会連覇の記念に「ホロスペクトラカード」を10枚限定発売したところ、即SOLD OUTとなるほどの人気。「JLPGPアワード2023」の「エポワン」も発売されれば、ぜひとも手にしたい1枚になる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。