「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の最終日が4月7日、埼玉県比企郡・石坂ゴルフ倶楽部で開催され、阿部未悠(ミネベアミツミ)が通算15アンダーの201でJLPGAツアー初優勝を飾った。この日、8バーディー、1ボギーでマークしたスコア65はトーナメントコース記録を、54ホールで201ストロークはトーナメント記録を更新する快挙となった。
阿部は首位で並ぶ佐久間朱莉(大東建託)と上田桃子(ZOZO)と最終組でスタート。9番を終えた時点で、佐久間に2打差をつけられて2位。ここから、身上である粘り強いゴルフを発揮。12番でのバーディーをきっかけに、14番から4連続バーディーを奪取。単独首位に立つと、最終18番でウィニングパットを決めた瞬間に右手でガッツポーズ、そして、嬉し涙があふれた。
「プラチナ世代」と呼ばれる2000年度生まれの23歳。古江彩佳(富士通)、西村優菜(スターツ)、吉田優利(エプソン)に続き、この世代では4人目の優勝者となった。「(先に優勝している3人は)アマチュア時代からトップを走っていて、私はその中にいないと思っていました。今回優勝できて本当によかったって思います」としみじみと言った。
昨オフに「推し」である野球選手・甲斐拓也捕手(福岡ソフトバンクホークス)の自主トレに参加して「ゴルフを楽しむ」ことを思い出した。優勝後、安部はSNSに「初優勝することができました。この3日間すごくいい流れでラウンドすることができて今年のテーマでもある『ゴルフを楽しむ』ことができました。これからまた2勝目に向けて頑張りたいと思います」と綴った。
父の影響で10歳からゴルフを始め、2021年6月開催のプロテストに合格後、2022年には初シードを獲得。プロ4年目となる今季はここまで予選落ち2回を含む5試合に出場し、最高23位をマークして今回の初優勝に繋げた。
過去にも阿部のカードを販売してきたエポック社だが、今大会の初優勝を記念したオンデマンドカード「EPOCH-ONE」の発売が決まった。表面の写真は、満開の桜をバックに、グリーン上でラインを読む姿。「このパッティングを入れたら、優勝だとか思わず、さいまでゴルフを楽しんだことがよかったです」そんな思いが伝わってくる1枚だ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。