大相撲で外国出身初の横綱となった第64代横綱で格闘技でも活躍した曙太郎(本名同じ)さんが4月上旬に心不全のため、天国に旅立った。
日本相撲協会が4月11日、発表した。
米国ハワイ州オアフ島出身の曙さんは同郷の東関親方(元高見山)に見込まれ、東関部屋入り。1988年3月場所、初土俵。204センチ、200キロ超の巨漢で強力な突き、押しを武器に、スピード出世を果たした。
兄弟横綱の貴乃花、若乃花と数々の名勝負を繰り広げ、相撲人気を呼んだ。貴乃花は終生のライバルと認め合う仲で「曙貴時代」を築き、幕内対戦は21勝21敗と五分。同郷の武蔵丸も含め、4横綱を形成した。
1990年9月場所で初入幕。92年名古屋場所で新大関。93年初場所で2場所連続3回目の優勝を果たし、同場所後、外国人として史上初となる横綱となった。
1998年の長野五輪では開会式で横綱土俵入りを披露した。優勝回数11回。2001年1月場所後、両膝負傷を理由に引退を発表した。
引退後は曙親方として東関部屋の部屋付き親方を務めたが、2003年11月、日本相撲協会を退職。格闘家に転身し、K-1に参戦。12月31日のデビュー戦では、ボブ・サップに1ラウンドKO負けを喫した。その後、総合格闘技、プロレスラーとして全日本、新日本、ノアなどで戦ったほか、2005年にはWWEにも参戦。全日本では第47代、52代の三冠ヘビー級王座に輝いた。
曙さんのトレーディングカードは横綱として、格闘家としてBBMから作られてきた。何よりも1997年に初めて作られた「大相撲カード」には、相撲界の顔として、そのボックスにも登場している。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。