Bリーグの表彰式「B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24」が5月31日、都内で行われ、最優秀選手賞(MVP)にD.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)が初めて選ばれた。
レギュラーシーズンの観客数がB1とB2を合わせて429万人を超え、前のシーズンから124万人以上増える盛り上がりを見せた今シーズンのBリーグは、5月28日にチャンピオンシップファイナルで広島ドラゴンフライズが初優勝を果たし全日程を終えた。
米国出身で32歳のニュービルは、身長193センチのガードで、今季の60試合すべてに出場して平均16.3得点、4.7アシスト、4.9リバウンドをマーク。2、3月と史上初めて2カ月連続で月間MVPを受賞するなど、攻守にわたる活躍でチームを東地区優勝に導いた。
「Bリーグの皆さんに感謝したい。よりよい選手になるために自分をプッシュしてくれ、シーズンと通して温かいサポートをしてくれた。チームにもシーズンの初日からチームメートとして受け入れてくれたことを感謝している。自分個人ではなく、チーム全体で勝ち取った賞だと思う」と話した。
BリーグのMVP表彰を巡っては、昨季に河村がBリーグ史上初めて新人王とシーズンMVPの2冠に輝いたものの、月間MVP3度受賞、リーグトップの22.4得点、トリプルダブルを10度記録したビュフォードが選外となったことも議論になっていた。
今季の投票結果はニュービルが1182ポイントで785ポイントのビュフォード、774ポイントの比江島、562ポイントの河村、488ポイントの富樫に大きく差をつけた。
ベストファイブにはニュービルとともに、得点王を獲得したペリン・ビュフォード(島根スサノオマジック)が2年連続2回目の選出となったほか、比江島慎(宇都宮ブレックス=6年ぶり3回目)、富樫勇樹(千葉ジェッツ=8年連続8回目)、河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ=2年連続2回目)の日本代表の3人が選出された。比江島はベストスリーポイント成功率賞を受賞、河村はアシスト王にも輝いた。
富樫はBリーグを見ている人の心(ココロ)をたぎらせる活動や結果を残した個人、団体等を対象に贈られる「ココロ、たぎる。賞」を受賞。FIBAバスケットボールワールドカップではキャプテンとして日本代表を牽引し、クラブとしては天皇杯、EASLの2冠獲得に貢献、さらにその両大会で最優秀選手賞に選ばれた。
Bリーグは4月に、クラブライセンス交付のほかに、B1レギュラーシーズンMVPおよびベストファイブ投票方法の一部変更などについても発表。ヘッドコーチ、選手、メディアによる投票で決定されていたレギュラーシーズンMVPおよびベストファイブの選出方法について、昨季までは各者1票(HC3点/選手1点/メディア3点)、「外国籍選手2名まで選択可」というルールだったが、今季から各者1位から5位までの5票を投じる形に変更。外国籍の人数制限も撤廃された。
5票の順位別ポイントにも傾斜がつけられ、ヘッドコーチとメディアが「1位9点・2位7点・3位5点・4位4点・5位3点」、選手が「1位7点・2位5点・3位3点・4位2点・5位1点」となることが決定。リーグが全体のポイントシェアを試算によると、昨年までの方式よりも選手ポイントの占める割合が増えることになった。
最優秀ヘッドコーチ賞にはワイルドカードからチャンピオンシップファイナルまで勝ち上がり、初優勝を果たした広島のカイル・ミリングヘッドコーチが選ばれた。
Bリーグおよびバスケットボール応援番組の代表者により選考された、コート内外問わず、見る人の心を動かし、最もインパクトを残した選手に贈られる「レギュラーシーズン最優秀インプレッシブ選手(MIP)」は川真田紘也(滋賀レイクス)が受賞した。
【B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24 主な表彰選手・表彰者】
≪B1≫
☆レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)
D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)
☆レギュラーシーズンベストファイブ
比江島慎(宇都宮ブレックス)
D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)
富樫勇樹(千葉ジェッツ)
河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)
ぺリン・ビュフォード(島根スサノオマジック)
☆レギュラーシーズンセカンドチーム
ジョン・ムーニー(千葉ジェッツ)
テーブス海(アルバルク東京)
セバスチャン・サイズ(アルバルク東京)
コティ・クラーク(三遠ネオフェニックス)
齋藤 拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
☆ベスト6thマン
ケリー・ブラックシアー・ジュニア(広島ドラゴンフライズ=初受賞)
☆新人賞
金近廉(千葉ジェッツ=初受賞)
☆ベストディフェンダー賞
馬場雄大(長崎ヴェルカ=初受賞)
☆ベストタフショット賞
ベンドラメ礼生(サンロッカーズ渋谷=初受賞)
☆最優秀ヘッドコーチ賞
カイル・ミリング(広島ドラゴンフライズ=初受賞)
☆最優秀審判賞
加藤誉樹(8年連続8回目)
☆アジア特別賞
サーディ・ラベナ(三遠ネオフェニックス=初受賞)
≪B2≫
☆レギュラーシーズン最優秀選手賞 (MVP)
ブランドン・アシュリー(アルティーリ千葉=初受賞)
今回の「B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24」でBリーグはひと区切りをつけて、来季へ、そして、日本代表は今夏のパリ五輪へ向かう。「BBM 2023-24 B・LEAGUE FAST BREAK 2ND HALF」はまだ、MINTモールでも販売中。次の戦いへ向け、シーズンオフはボックスとパックを開けて備えよう。