パリ五輪のスケートボードの女子ストリートの決勝が7月28日、パリ中心部にあるコンコルド広場で行われ、世界ランキング1位の吉沢恋が金メダル、同2位の赤間凛音が銀メダルを獲得した。
吉沢が予選トップ、赤間が2位、前回の東京五輪で銅メダルを獲得した中山楓奈が5位で進出した決勝。ストリートの決勝は、45秒の間に何回も技を繰り出す「ラン」を2回、1回の大技で勝負する「ベストトリック」を5回行い、それぞれの得点の高い3回の合計で順位を競う。
前半の「ラン」では、赤間、吉沢、中山が出場8人のうちの上位3人につけて、日本選手の表彰台独占の期待も高まった。
そして、後半の「ベストトリック」では、赤間が1回目にボードを270度回転させてからレールを滑り降りる「フロントサイド270ボードスライド」を決めて92.62をマーク。2回目も84点台を出して、この時点でトップに立った。
しかし、吉沢は4回目でボードを縦と横に同時に回転させてからレールを滑り降りる大技「ビッグスピンフリップボードスライド」を決め、96.49をマークしました。続く5回目も89点を超える高得点を出して合計272.75となり、逆転で金メダルを獲得した。
赤間は合計265.95で銀メダルとなり、ブラジルのライッサ・レアウが銅メダルを獲得した。中山は「ベストトリック」の5回をすべて成功させることができず、7位に終わった。
「パリ大会の予選に続いて、この大会でも『ビックスピンフリップボードスライド』で逆転することができてすごくうれしい」と吉沢。「自分をここに立たせてくれたのはこれまで追いかけてきた先輩たちのおかげだと思うので、そこに感謝しながら今後は抜かされないようにレベルアップしていきたい。スケートボートの選手は、選手生命が短くて平均年齢も低いので、大人になってもオリンピックに出場できると証明していきたい」と話した。
「パリオリンピックでメダルを取るのが夢だったのでうれしいし、今まで獲得してきたメダルよりもすごく重くて感動している。最後まで諦めずに自分らしい滑りができたと思う」と赤間も笑顔。「オリンピックまで(吉沢、中山と)励まし合い、相談しながらやってきたので、かけがえのない存在。2人がいなかったら絶対に銀メダルは取れなかった」と感謝。「次のオリンピックでは絶対に金メダルを取りたい」とすでに早くも4年後を見据えた。
吉沢、赤間ともに、これまでトレーディングカードは作られてこなかった。エポック社は同社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」でパリ五輪でメダルを獲得した日本人選手、チームをカード化する「TEAM JAPAN オフィシャルトレーディングカード パリ2024オリンピックメダリストシリーズ」の制作を発表。ワンツーフィニッシュを決めた吉沢と赤間のファーストカード登場はまもなくだ。
追記)「EPOCH-ONE」からふたりのカードが発行されたため、カードの画像データを更新しました。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。