米大手オークションハウス「Goldin Auctions」に出品されていた大谷翔平投手(MLBロサンゼルス・ドジャース)の50本塁打・50盗塁(50-50)達成ボールが4,392,000ドル(約6億6,732万円=バイヤーズプレミアム込み)で落札された。
入札は9月27日に500,000ドルで始まり、合計40件の入札があった。最終2日間は価格は2,100,000ドルだったが、10月22日の入札の最後の3分間に2件の入札があった。
入札締め切り直前に新たな入札があるたびに30分延長されるルールが適用され、入札は、予定終了時刻の約2時間半後の太平洋標準時午後9時26分にようやく終了。最終的に13件の入札があり価格は3,600,000ドルにまで上昇した。これに、22%のバイヤーズプレミアムが加算され、総額4,392,000ドルとなった。
落札者については明らかになっていないが、日本のある企業が入札したものの、落札はできなかった、という報道もある。
オークション終了後、「Goldin Auctions」は公式SNSなどで、「大谷翔平50号記念球 最終販売価格:4,392,000ドル」とし「あらゆるスポーツのあらゆるボールにおける最高額」と伝えた。
海外メディアなどによると、これまでの野球ボール最高額は1999年に当時セントルイス・カージナルスに所属していたマーク・マグワイア内野手が放った70号本塁打のボールで、3,005,000ドル(約4億4,000万円=当時のレート、バイヤーズプレミアム込み)で漫画家のトッド・マクファーレンさんがニューヨークのマディソン・スクエアガーデンで開催されたオークションで落札した。
大谷は9月19日のマイアミ・マーリンズ戦で2盗塁を決めて、シーズン51盗塁とした後、3打席連続アーチを放ちシーズン51本塁打に到達。MLB史上初の50本塁打・50盗塁の「50-50」を達成した。記録を達成した50号本塁打ボールが「50-50」ボールとして「Goldin Auctions」に出品された。
このボールを手にした男性に、その日のうちにドジャース球団が300,000ドル(約4,320万円)を交換条件に提示したが合意に至らず、帰宅した、という。その後、18歳の青年が最初にボールを手にした、と所有権を主張。「Goldin Auctions」に出品した男性とオークションの続行に関しては合意し、入札締め切りを迎えた。
大谷は「50-50」でMLBに新しい歴史を刻んだが、「50-50」ボールもまた、新しい歴史を作った。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。