今季のNPBのタイトルホルダーを表彰する「「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が11月28日、東京都内で開催された。辰己涼介外野手(東北楽天ゴールデンイ―グルス)は最多安打、特別賞(最多刺殺397)、ベストナインを受賞。3つの賞で、3つの衣装に着替える「三変化」で会場を沸かせた。
自身初の打撃タイトルとなる最多安打の表彰では、ちょんまげのかつらをかぶり、はかま姿で登壇。司会者が「イーグルスの辰己選手で間違いないでしょうか」と尋ねるほどの衝撃の登場だった。
「打者の賞なので、武者(むしゃ)にかけたんですけど…。侍ジャパンもかかっているし、そんな感じです」とタネ明かしして笑わせた。「今後もが『むしゃ』らに…武者とかかっているんですけど」と続け「がむしゃらに頑張っていきます」と締めた。
さらに、パ・リーグ新記録となる外野手シーズン最多刺殺(送球で走者をアウトにするプレー)397の特別表彰では「ジャック・ザ・リッパー。ヨーロッパの殺人鬼です」と、19世紀イギリス・ロンドンの有名な連続殺人鬼「切り裂きジャック」に。刺殺と殺人鬼をかけたのだろう。
最後はベストナインのひとりとして、甲冑姿で表彰を受けた。「皆さんと一緒で、プロに入った時から将軍になりたいと思ってやってきたんで、今後も武士の誉れを忘れることなく、頑張っていきたいと思います」と真顔で語った。
「(3つの衣装の総額は)10億ぐらいですかね。(来季のNPBアワードでのアイデアは)ないっすね。いったん出し尽くしたんで、ちょっと考えます。ここまでなんでもかんでも似合う人はいないと思う。スタイリッシュに生まれてきて良かったです」と最後までマイペースの強心臓ぶりを見せた。
これまで、NPBでは公式戦の試合前練習やオールスターゲーム前のセレモニーで、新庄剛志外野手や森本稀哲外野手がコスプレで変身して話題になったが、「NPBアワード」でのコスプレは史上初。賛否両論があったのは確かだが、これもまた、プロとしてのパフォーマンスだったのは確かである。
来季の成績が落ちたら、何を言われるか。辰己は自らに重圧をかけたのかもしれない。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では、辰己の「三変化」をカード化。見逃した方はぜひ、「エポワン」で辰己の本気度を見ていただきたい。
ちなみに、後日、行われた「ゴールデングラブ賞」の表彰式では、全身金ピカのコーディネートで登場した辰己。こちらもトレーディングカードで見てみたいものだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。