ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手が3月4日、アリゾナ州グレンデールでのオープン戦に初登板。シンシナティ・レッズを相手に3回を2安打無失点に抑え、5奪三振。一度は白紙に戻った日本開幕シリーズ第2戦での登板の可能性も出てきた。
先発した山本由伸投手の後を継ぎ、5回からマウンドに上がった背番号11。今キャンプでライブBP(実戦形式の打撃練習)に2度登板し、いずれもマイナー選手と対戦。この日が移籍後初となるメジャー選手との対戦になった。
鳴り物入りでドジャーブルーのユニホームに袖を通した、マウンドの日本人ルーキーに注目が集まる中、最初の打者・マルテを1球で遊ゴロに打ち取った。
だが、さすがの怪物も緊張したのだろうか。続くウインズに右中間へ安打を打たれ、さらにフェアチャイルドへの死球で1死一、二塁。それでも、フォークボール(スプリット)で2者連続の見逃し三振を奪い、この回を無失点に抑えた。
6回は、先頭のデラクルーズに左翼線二塁打を許し、その後、四球などで2死二、三塁と再びピンチを招いたが、後続を直球で一邪飛に打ち取り、ここも切り抜けた。7回は、先頭のウィンズからフォークボールで空振り三振を奪うと2死から再び、ジョージをフォークで空振り三振に斬り、この回でマウンドを降りました。
3イニングで球数は46球、被安打は2、与えた四死球は2、5三振を奪い、無失点のピッチングで、初めての実戦登板を終えた。
ここまでのキャンプでは、直球の球速は150km/h台の中盤だったが、この日の最速は99マイル(159.8km/h)をマーク。直球の平均球速は98マイル(157.7km/h)だった。
「最近は実戦を試せずに不安もあったが、なんとかまとめて終えることができてよかった。大リーグの選手は、もちろん甘いボールに強いが、自分のボールを投げ切れたら抑えられる部分もあると感じた」と佐々木は「収穫」を口にした。
「直球の球速の平均が上がったと思うのでよかった。キャンプでピッチングコーチと課題改善に取り組んでいて、それが少しずつ成果として出てきている。きょう出た課題を振り返って、次回の登板はよりよい内容と感覚で臨みたい。しっかり結果を残して大リーグでやっていけるという自信をつけて準備していきたい」と瞳を輝かせた。
マリーンズ時代にはまだ及ばないものの、着実に球速を上げてきた佐々木だが、トレーディングカードの市場価格も上がってきた。
米ネットオークション「eBay」での佐々木のトレーディングカードの最近の落札額ベスト3は
【1位】13,200ドル(約198万円)=TOPPS「2023 Bowman Chrome」のインサート「WBC Flag #49」のSUPERFRACTOR 1/1(PSA10)
【2位】7,000ドル(約105万円)=BBM「2020 1st Version #104」の25枚限定赤箔サイン(PSA10)
【3位】5,200ドル(約78万円)=EPOCH「2020 Pacific League Premium Edition」の17枚限定直筆サインカード(#AS-35=PSA9)
米大手オークションハウス「Goldin Auctions」の最高落札額は今年2月に落札されたTOPPS「2023WBC #27」FOILFRACTOR 1/1 (PSA9)の6,710ドル(約100万円=バイヤーズプレミアム込み)となっている。
まだまだ、今後の佐々木の投球次第ではうなぎのぼりに市場価格を上げるのは間違いない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。